メドトロニック・アドヴァンスド・エナジー・エルエルシーの電気外科手術ユニットおよびシステム(特表2020-503076)を読む
本発明は、電気外科手術デバイスによって、骨を含む身体の組織の切断、凝固、止血、またはシールを提供することができる電気外科手術デバイス、ユニット、システム、および方法に関する。
【発明の背景および解決しようとする課題】
電気外科手術デバイスは、電極間の組織に電気エネルギーを通し、出血および止血を制御する凝固を提供して組織をシールする。典型的には、切断および凝固は、しばしば、モノポーラ配置にある電極によって行われ、止血はバイポーラ配置にある電極によって行われる。従来、2つの別個の電気外科手術デバイス、1つはモノポーラ、他方はバイポーラ、が、組織の切断および凝固、ならびに組織のシールなどの外科手術における異なる機能を行うために使用されてきた。
従来、2つの別個の電気外科手術デバイス、1つはモノポーラ、他方はバイポーラ、が、組織の切断および凝固、ならびに組織のシールなどの外科手術における異なる機能を行うために使用されてきた。
ドライチップ式電気外科手術デバイスは、組織を乾燥させたり、または穴をあけたりすることによって組織および外科手術処置に悪影響を与える可能性があり、外科手術部位において組織の電極への固着、組織の燃焼または炭化、煙の発生などを引き起こす。
流体補助式電気外科手術デバイスは、整形外科(完全股関節形成術すなわちTHA、全膝関節形成術すなわちTKAなど)、脊髄腫瘍、神経外科手術、胸部手術、心臓移植電子デバイス、および人間の身体内での一般的な外科手術などの施術において、軟組織および骨のシールを提供するために無線周波数(RF)電気エネルギーおよび電気的導電性流体を印加する。出血を制御することによって、バイポーラシーラーは、多くの処置において血腫および輸血の発生頻度を減少させること、ヘモグロビンレベルの維持を助けること、および手術時間を減少させることが明らかになっており、止血剤の使用を減少させる場合もある。
電気外科手術デバイスに電力を送達する電気外科手術ユニットは、効果的な治療を提供するために電力の制御も行う。電気外科手術ユニットは、組織インピーダンスを測定し、過剰なまたは意図しない治療もしくは組織への熱送達を回避するために、電力を減少させるまたは電力を止めるなど、電気外科手術デバイスへの電力出力を選択的に調節することができる。
治療部位における組織のインピーダンスは、電気外科手術デバイスからの熱送達とともに、インピーダンスが横這い状態に達するまで増加し、横這い状態に達した時点で、熱送達はもはや効果的に組織を治療することはない。この時点において、電気外科手術ユニットは、電力をカットする、または電力を減少させるなど、活性電極への信号における電力を調節し、例えば、治療を中止することができる。しかしながら、バイポーラ治療のいくつかの環境において、インピーダンスおよびインピーダンスの横這い状態を、バイポーラ電気外科手術デバイスおよび典型的な電気外科手術ユニットによって検知することは難しい。
【課題を解決するための手段】
流体を散布することができるバイポーラ構成の電気外科手術デバイスは、電気外科手術ユニットに結合される。電気外科手術デバイスは、活性電極と、組織治療部位における組織の電気外科手術治療を提供するように構成された第1のリターン電極とを含む。組織インピーダンスを求めるために、活性電極と第2のリターン電極との間の電圧差および第2のリターン電極からの電流が測定される。活性電極と第2のリターン電極との間の組織インピーダンスにおける変化は、治療部位における導電性流体によって引き起こされる関連するノイズまたは問題なしに、インピーダンスの横這い状態などの熱影響を検知するために使用することができる。